ピノキオ薬局だより 夏号2

便り

夏に多い皮膚疾患

夏は⼀年の中で最も⽪膚疾患の多い時期と⾔えます。汗により悪くなるもの、紫外線によるトラブル、草花や⾍が原因となるもの、プールや海の時期に悪くなるものなどなど・・・

あせも
夏の代表的なお肌のトラブルといえば「あせも」。専⾨⽤語では「疹疹(かんしん)」と呼ばれるもの
で、かゆみをともなう⾚い湿疹になるものと、⼩さな⽔ぶくれができるものがあります。治療が必要なのは、やはり症状が出る⾚い⽅。かゆみが強い場合はステロイドも使います。汗疹は⼤⼈も⼦供もなります。⼤事なのは予防。よくできやすい部分は、⾜、額、⾸、ひじの内側といった「汗のが乾きにくい部分」が主です。汗を書いたらこまめに拭いたり、可能ならばシャワーで流す!これが⼀番です。お⼦さんでかゆ〜いあせもをかきむしると怖いのが「とびひ」です。

⼿⾜⼝病
⼿⾜⼝病はウイルス感染のひとつで、種類がいくつかあります。⼝の中、⼿⾜、ひざ、お尻や全⾝に⾚い発疹や⼩さな⽔疱ができます。⾼熱はあまりみられず、多くの場合は軽く済み3〜7⽇でよくなります。同様に⼝の中に⽔疱や⾚い発疹ができるものに「ヘルパンギーナ」があります。⼿⾜⼝病に⽐べ⾼熱が出ることが多く、⼿⾜に湿疹が広がることはありません。いずれも予防する薬はなく、特効薬もありません。しっかりと⽔分をとり⾷事がとれるようになるまで⾝体を休めます。糞便中へ約1か⽉の間、ウイルスを排出し続けるので⼿洗い、うがいはしっかりとすることが⼤事です。


とびひ
とびひ(伝染性膿痂疹)はあせもや⾍さされなどが原因となって⻩⾊ブドウ球菌による⽪膚の感染症です。⼀か所とびひができてしまうと簡単に次の場所にできてしまいます。「傷ができること」と「感染すること」がかいた⽖に寄って同時に起こってしまうからです。とびひは毎⽇のケアが⼤事です。毎⽇シャワーと⽯鹸で全⾝を洗います。患部も痛みが出ない程度にこまめにしっかり洗います。⽖も短く切ります。

⽔⾍と、⽔⾍と間違えやすい湿疹
⽔⾍も夏になると思い浮かぶ⽪膚疾患の1つです。昔に⽐べ「治るもの」という認知度も⾼くなり病院へ受診される⽅も薬局で塗り薬をお買い求めいただくようになりました。ですが、⽔⾍と思い込んで治療法を間違えると悪化してもしまうこともあります。「⽔⾍かな?」と思ったら恥ずかしがらず店頭で声をおかけください。今や⽇本⼈の5⼈に1⼈が⽔⾍といわれる時代。正しい知識を⾝に着けるのも、⽔⾍の予防の1つといえるでしょう。夏の靴の中のムレムレ。指の間は湿度95%以上、温度は32℃以上にもなるといいます。⽔⾍はカビの⼀種「⽩癬菌」が増殖し悪さをしますがこのはくせん、この⽩癬菌はそんなムレムレした⾼温多湿の場所が⼤好きです。プールやお⾵呂などのマット類、⽔⾍の⼈が履いたサンダルやスリッパが主な感染源になります。もし、⽩癬菌に触れても⽯鹸できれいに洗えば感染の⼼配はありません。⽪膚に⽩癬菌が定着するまでに24時間かかるといわれています。(傷がある場合には
12時間というデータもあります。
また、⽔⾍に似た⽪膚病にも注意です。「かゆいから⽔⾍だと思って⽔⾍の薬をぬっていたのによくならない」⽔⾍の9割りはかゆみを訴えません。異汗性湿疹(汗疱)や掌蹠膿疱症など「⾜にできたから」「⽔疱ができたから」だけでは判断できないものもありますのでご注意を。

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